12月11日に実施した第3回高森山公園フォレストサポーター養成講座の様子を写真たっぷりのダイジェスト版でお届けします!

高木の除伐材でつくったベンチ
第3回は主に山頂の高木除伐を体験していきます。昨年も作成した、あの手作りベンチが今回も登場しました!

今回も朝9時30分から開始 
最初は腐朽菌にやられた枝の落とし方 
切るべき場所の見分け方を伝授 
傷んだ場所を落とさないと病気で倒れてしまうことを学ぶ
除伐だけでなく、残したい木のために傷んだ枝を落とす作業の解説。
健康な木の生育のためには、観察と手入れが必要であることを学びました。

今回の作業場所へ 
山頂の高木が対象です 
まずは現場の再確認 
今回は空の葉の多さ以外も見ます 
ヒモで10m角に囲います 
その中の木の本数を確認 
みんなで数えます 
10mの中に32本ありました 
ここで密度と明るさの解説です 
木は密度などで成長の限界が決まることを説明 
幹の大きさと密度で計算します 
今の密度ではこれ以上本数、太さが増えず、成長できないことがわかります 
除伐で密度を下げると、次の世代の成長を促せることを学びます
ただ暗いから切る、明るくするために切る、という段階から一歩進んで、「何を目指し、どこまで明るくするか」を考える術を学びました。
山頂は人が憩える広場のような広さや花や低木が豊かに見られる場所にしたい、と考え、高木を適度な密度まで除伐する必要があることを知識として共有しました。

そしてこの講義ならではの、学んで即実践 
中央の落葉樹を除伐します 
山頂の中央部が開けます 
空もすぽっと空きました 
ただ倒すだけでは終わりません 
均等な長さをとって切り分けます 
それをみんなで手分けして運びます 
重ねてカスガイで固定 
ベンチに活用しました! 
そして切り株でも学びます 
木は外側が生きている部分 
中央は活動していない部分の痕跡です 
木の生態、年輪の意味を知っていきます

その後も高木の常緑樹を除伐 
枝の処理などを手分けして作業しました 
空は随分と抜けています 
林床に大きく光が差します 
切り株からの萌芽更新を観察 
これだけの光が入れば更新が成立する可能性が高まることを学びました
高木の密度が下がり、光が十分に入った林床には萌芽更新(=切り株から新しい世代の木が成長すること)が成立する可能性が高まります。
ただ明るいほうが人にとっていいから、というわけではなく、植物にとっても健全な成長、世代交代を促進する効果があることを学び、改めて作業の意義や里山の循環していく生態を学びました。

もう少し作業は続きます 
山頂同士の間の緩やかな広場 
ここでは花が咲く条件を確認する方法を 
この状態で花が咲くのに十分な明るさがあるかを確認します 
照度計での測定を学びます 現在は花を開くのには不十分な明るさでした 
次は地面の上を観察 
根と落ち葉に覆われた現状では実生が難しいことを学びます

最後に記念撮影 今回の作業は少しハードで達成感ありました!
今回は先生から「除伐作業の方針を決める調査のやり方」を学びました。
何を基準にしていいのか、どこまでを目標にしていいのか、を知識をもとに判断する術を共有できました。
高木除伐のハードな作業に加えて、山頂での木の密度の考え方、花を咲かせたい場所の明るさの目標、次世代を育てたい場所の地面の状態などなど、盛りだくさんの内容となりました。
しかしながら事務局として感服したのが、皆さんが根を上げるどころか「もうちょっと作業したい」との声が多かったことです。
また、「木のことを知れば知るほど、『ここももっとこう変えたい』と思えて楽しくなってくる」との感想をいただけ、本当にうれしくなりました。
次回はいよいよ最終回。アカマツ林に挑みます!どうぞお楽しみに!