11月より始まった高森山公園フォレストサポーター養成講座もいよいよ最終回です!
1月8日に実施した第4回の様子を写真たっぷりのダイジェスト版でお届けします!
年明けの寒い朝となりましたが、11月7日、20日、12月11日の3回を終え、ついに最終回を迎えました。
第4回は、主にアカマツ林の保全について学んだあと、「森の交流会」と題して里山活動の醍醐味の1つ、仲間との交流まで体験していきます。
日はあっても寒い朝 まず体をほぐします 早速出発!第2山頂を目指します みなさん山道にも慣れてきました 前回作業した場所でおさらいから ここはツツジが多いため明るさ重視 まだ常緑も多いです 上層にある落葉樹の除伐も必要です 花が咲くには十分な明るさが重要です
コバノミツバツツジが多い特徴をより活かすには上層を占拠している高木層を除伐することを考えます。
どの場所も同じように考えるのでなく、「その場所をどうしていきたいか」という考えをもって作業方針を決めていくことの重要性を再確認しました。
続いて作業場所の第2山頂へ 開けた明るい尾根を眺めます この場所の課題はアカマツの保全です アカマツが尾根の一番高い場所を陣取る、この地域の特徴的な風景です しかし枯れた松や松ぼっくりが多い枯れかけの松が目立ちます
原因は「地表の富栄養化」と競合する「高木の常緑樹」です 地表の落ち葉や根の奥にある白っぽい土まで尾根の状態を戻します
愛知県の里山はアカマツが多く、マツタケなども採れる山が多かったというのをご存知でしょうか。
しかし、人が里山に入らなくなり、落ち葉を掻かなくなって、常緑樹を薪にしなくなっていくと、アカマツ林は一気に少なくなりました。
尾根に地域特有のアカマツ林がなくなってしまうと、里山の生物多様性は激減です。そこで、今回は尾根のアカマツ林の保全に取り組みます。
早速作業開始です 明るい場所を好む花木の下草刈り 松の足元のシダ刈り 皆さん自分の狙いを決めて自主的に作業が進んでいて、さすがでした! 少しの時間でも成果が見えます 一気に地表が見えてきた場所も 松に近い常緑樹も除伐 ツツジが際立ってきました! 仕上げに熊手で落ち葉掻きをして地表からのアカマツの実生を期待します
before 埋もれたツツジ→ after 花木が目立つ before 地表を覆うシダ→ after 松の足元が露わに after ここがさっきまでの藪の中とは思えません!
ふとした疑問から先生に「刈っているシダが姿を消す、ということはないんですか?」と質問すると「シダはどれだけ刈っても山から消えません。でも、アカマツは違う。そのままにしておくと時間とともに姿を消してしまう。だからアカマツに焦点を当てた作業を行って、多様性を保持するんです。里山を20~30年若返らせる作業、というイメージです。」と教えていただきました。
木を切ったり草を刈ったりすることが「里山の自然を豊かにする作業」であることをアカマツ林の保全からも改めて学ぶことができました。
また、さすがの最終回。皆さんが作業の説明以降、次々にやることを見つけ、どんどん進めている姿に驚きました。
「ここの作業は目に見えて成果が出るから楽しい!」との感想も聞けて大変うれしい気持ちになりました。
最後の作業はグラウンド南側です 4層構造の植生を確認 上層が鬱蒼している様子がわかります ここは林床に明るさをとる除伐です 最終作業開始です 次々に林の中の細い常緑樹を見つけて作業 低木を残して上の常緑をカット 地面の際で切ります 切った後の処理をきちんとします 集めて線材にして組む たくさんやったこの作業は皆さんすっかりお手の物です
常緑の葉が減ってすっきり 後処理も上達しています
ものの15分程度でビートルズベッドが完成。併せて枝打ちについても学びます。
手順を説明して 即実践するいつもの光景 まずは根元を残して切って 最後に木を傷めない位置で仕上げ
ラストも記念撮影で作業終了です!
盛りだくさんの作業も終わり、講座も終了…かと思いきや、ここから「森の交流会」へ突入です!
距離は取りつつお茶会! でもなぜか巻き結びを練習 答えはこれ!シーツで簡単にできるレクリエーションを学びます
木にシーツを巻く 端点を縛る 胸の位置で高さ合わせ 木に巻き結び しっかり固定で 完成です 大人が乗っても大丈夫な即席ハンモックです!
交流会でも学びが多く、受講生の皆さんとともに事務局も「絶対家でマネしたい!」と食い入るようにハンモックの作り方を勉強しました!
また、皆さんから非常にポジティブな感想もいただけてうれしい限りでした。
休日の午前中に気持ちよく体を動かし、仲間と語らって交流し、山の自然も満喫する、というまさに醍醐味を味わい尽くす最終回となりました。
最後となりましたが、受講いただいた12名の方々にお礼申し上げます。最後までご参加いただき誠にありがとうございました。また、昨年度の講座から先輩フォレストサポーターとして各班のリーダーを務めていただいたお三方、普段から高森山で活動されているNPO法人高蔵寺どんぐりsの皆さまにも改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました!
そしてここまでご覧いただいた高森山フォロワーの皆さまもありがとうございます。まだまだ高森山の活動は続きますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします!