高蔵寺ニュータウンは、JR高蔵寺駅の北に広がる日本三大ニュータウンの一つです。
昭和43年から入居が始まり、平成7年には人口約5万2千人に達しました。
全体が主に7つの地区に分けられ、中心部に商業施設エリア、その周囲の各地区にUR団地や戸建住宅などが広がっています。
学校や子育て施設なども充実しており、自然を満喫できる大小の公園施設も整備されています。
住民による地域活動も盛んで、入居開始から長年が経過し、自分たちの「ふるさと」であるこの街を、よりよくするためにさまざまな活動が行われています。

ニュータウンの歴史

高蔵寺ニュータウンの開発は、日本住宅公団(現在のUR都市機構)が手がけた最初のニュータウン開発事業で、農村のたたずまいが残っていた春日井市が住宅都市として飛躍的に発展する契機となりました。
名古屋圏の増加した人口のために住宅建設用地としてこの地区が選定されたのは、中央本線や愛知用水に近く、なだらかな丘陵地がまとまって存在している、などの理由からです。
昭和35年に開発が決定。総面積は702haで、開発地域全体の85%が山林・原野でしたが、谷筋に当たる緩斜面には畑地や水田もあり、これらの農地が開発地域全体の10%近くを占めました。畑地や水田の耕作には溜池の水が利用され、その溜池の名称が藤山池、高森池、石尾池など、高蔵寺ニュータウンの地区名としてその後、使用されることになりました。
最初の入居は昭和43年で、これ以後、丘陵地の西側から東側にかけて住宅用地の造成と住宅の建設が進められ、ショッピングセンター、高蔵寺郵便局、高蔵寺電報電話局などが設けられました。
高蔵寺ニュータウンの中を走る幹線道路のかなりの部分は、かつての谷筋や尾根筋に相当しています。こうした幹線道路や公園が、高蔵寺ニュータウンの美しい景観を形づくるようになりました。

ニュータウンのこれから

春日井市では、高蔵寺ニュータウンが、新たな若い世代への居住の魅力と全ての住民への安らぎを提供し続けるために、「ほっとできるふるさとでありながら、新たな価値を提供し続ける“まち”であり続けること」を目指し、平成28年3月に高蔵寺ニュータウンの未来を創造するプラン「高蔵寺リ・ニュータウン計画」を策定しています。
「高蔵寺リ・ニュータウン計画」では、旧小学校施設を活用した多世代が交流する拠点の整備、JR高蔵寺駅周辺の再整備による魅力ある顔づくりの推進などが盛り込まれており、平成30年4月には、旧藤山台東小学校施設をリノベーションした多世代交流拠点施設グルッポふじとう(高蔵寺まなびと交流センター)がOPEN。高蔵寺ニュータウンの魅力をどんどん発信します。

ニュータウンのコミュニティ活動

もっと笑顔で暮らせるまちに、子どもたちがのびのび成長できるまちに、もっと美しいまちに…、住民の方々のニュータウンへのさまざまな想いから、まちづくり、子育て、福祉、趣味などたくさんのグループが毎日イキイキと活動しています。
特に町内会、自治会加入率は、約80%と高く、活発に活動しています。

町内会・自治会

全ての地域に町内会または自治会があり、防犯活動や防災活動、まちの美化活動、地域の課題などに取り組んでいます。また夏祭りなどの行事を通じて住民の親睦を図ったり、地域にある他の団体と協働して大きな交流イベントを実施したりしている地域もあります。

コミュニティ推進協議会

住民の交流を通して地域コミュニケーションを図るために組織され、現在6団体が活動しています。町内会・自治会と連携して、地域安全パトロールやイベントなど、それぞれの地域で特色ある活動をしています。

地区社会福祉協議会

小学校区ごとにあって、地域福祉を市民の力でサポートしています(藤山台では全体で一つ)。地域のお年寄りや3歳児までの子どもを持つお母さんたちの、コミュニケーションやサポートする活動などを行っています。

子ども会

子どもたちが屋外で元気に安全に遊び、異年齢の子どもが一緒に触れ合う機会としていろいろな活動をしています。会によってはイベントに参加したり、資源回収をしたり、バスで出かけたりしながら交流を深めています。

老人クラブ

複数の町内会地域にまたがった大きなクラブもあれば、狭い地域を基盤にしたクラブもあります。パソコン教室や料理教室、カラオケや山登りなど活動内容は多種多様ですが、多くの人と知り合い、趣味やイベント参加、ボランティア活動など人の輪も広がっています。

緑のクリーンプロジェクト

地域住民が協力して行っているプロジェクト。塗装が剥げて古びてきた公園のベンチや歩道のガードフェンスなどのお化粧直しを行ったりしています。まちの景観が美しくなる楽しみに加え、共同作業によって参加者同士の交流も深まっています。