9月の募集開始から始まり、10月から毎月開催してまいりました高森山公園フォレストサポーター養成講座も、今回でいよいよ最終回です!
10月11日の【経過報告その1】、11月1日の【経過報告その2】、12月13日の【経過報告その3】に引き続き、1月10日に実施しました第4回の講座の様子をダイジェストでお伝えします!
3カ月にわたり実施してきたフィールドワークの集大成「実践編最終回」!
前回までに学んできた「森の多様性を引き出すための林床づくり」「花が咲く明るさをつくる」「切った木を活かす」といった知識をすべて活かし、山頂での明るい広場づくりを行いました。
樹木の生育に必要な樹木間の距離や密度、そして明るさといったことを確認しながら、実際に山頂で高木の除伐を実践しました。
開始早々、雪まじりの空模様に。冒頭解説中は大変寒くなってしまい、このまま作業できるだろうかと心配しましたが、作業にかかるころには晴れ間が。盛りだくさんで計画していた作業をなんとか予定通り実践することができました。
最終回も日曜の朝、グラウンドに集合 今回の作業内容を説明して始まります 寒さに負けずに、よく体をほぐします 出発と同時に雪が! いつもより白っぽい高森山の中へ この日一番の雪の中、山頂を目指します 10分たらずで山頂には到着 大変寒い中、講義を始めました 今日のテーマは「広場づくり」 上空を確認して状態を見ます 常緑樹も落葉樹も上空に枝を大きく伸ばしています まずは照度を把握する方法をレクチャー 知識として、木の大きさから測る方法などをご紹介 今回は照度計で実測 木が育つ照度があるかを見てみます その場で相対照度を計算して 結果、この日でも十分な照度はなし(夏の日なら葉が繁りもっと暗い) 次に、樹木の適切な密度について 一定の面積当たりの樹木の密度をコントロールし、生育を促すことを説明 今の山頂では広場として”密”すぎることがわかりました そこで今回は高木の除伐を体験します 除伐する高木は慎重に選びます 生育状態や樹木の間隔から今後の成長の伸びしろなどを比較 照度や密度、間隔を見極める重要性を伝えました 木の高さもきちんと把握します 目視での測り方をレクチャー 枝の張り方も確認します そこから除伐すべき高木を選定 育てたい木、光を取り入れたい場所などを事前に確認 今回は2本のコナラを選びました 大きな木の切り方は注意が必要 倒す方向から検討します 方向を決めたら、適切な刃の入れ方、手順が重要です そしてやっぱり、即実践 太い幹を切るときは刃全体を使うと楽 楽とはいっても1人ではつらいので スイッチしながら切り進めます 綺麗な受け口ができました 次は追い口です こちらも1人すこしずつ 結構しんどい! 1分も続ければ腕が疲れてきます 総力戦でがしがし進めて いよいよ倒れます きちんと最後まで切り離します 倒れました! しかし隣接する木の枝に引っかかってしまいました こういうトラブルにも実践的に対応です 角度を変えます よいしょ!と持ち上げて動かします しかし上手く外れず 次は木を短く切って方向を変えます 無事倒せました 倒したら全員で枝などを処理 いつもと同じように線材と枝に分けます 手分けして自分のできることを さすが最終回。みなさん早い! あっという間に処理できました 切った後の上空は広く抜けています
高森山公園の健全な森づくりを目指して始まった本講座ですが、全編を通してもう一つ、「森と関わる暮らしを楽しむ」というテーマが見つかりました。
森づくりを通して、ライフスタイルを彩る素敵な時間を過ごすことができる、ということを事務局としても実践の中で学ぶことができました。
また、今回の講座で大切にした「まずはやってみて、そこからまた考えて、またやってみる」という”実践を重視する”という姿勢からも発見がありました。
この取り組みにはまだまだ課題も多くありますが「まず始めてみた」からこそ「ご参加いただく方々に”楽しみながら”森づくりに関わってもらえる」という実感が得られました。何も手を動かさずに考えたり、ただ教わったりするよりも、実際に動きながら考え、経験していくほうが、ずっと得るものが大きく、なによりも楽しく進めていけることを知ることができました。
改めて、ご参加いただきました15名の皆様、また、ご協力いただきましたNPO法人高蔵寺どんぐりs様にお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
今後も高森山公園の取り組みは継続してまいりますので、続報をどうぞお楽しみに!